廃ガラスに命を吹き込んで、美しく優しい雰囲気のガラスアイテムに。 | Dear Okinawa,

よみもの

2020/08/13 17:06

外人住宅を利用したおしゃれなカフェが集まるエリア、北中城村(きたなかぐすくそん)に工房兼ギャラリー「ガラス工房 ブンタロウ」を構える壷内 文太(つぼうち ぶんた)さんは、主に一輪挿しやペーパーウェイト、お箸置き、リングホルダーなどのガラス小物の制作・販売をしています。

「自分が作っているのは“なくても困らないもの”ばかりですが。多くの方に、もっとガラスを身近に感じてほしいという気持ちで制作しています」と壷内さんは話します。手に取って見てみると、ほんわか優しい気持ちになれたり、心が潤ったり…日常に変化をもたらしてくれるツールにもなりそうな気がします。

琉球大学で土木系の勉強を学ぶが、ひとりの人に喜んでもらえるようなものづくりがしたい、様々な気づきをくれた沖縄に貢献できるような仕事がしたいとガラスの道へ。秋田県にある美術工芸短期大学のガラスコースで2年間学び、卒業後は読谷村(よみたんそん)にある海風工房へ。4年間見習いとして修業を行い、腕を磨きました。そして29歳の時、先輩からの誘いで、ガラス工房立ち上げのためパラオ共和国へ。1年かけて、現地の人たちに廃瓶再利用でのガラス制作のノウハウを教えました。

「最近はガラスの原料としての再生だけでなく、ガラスを再生するという行為自体に着目し、何かできないかという事を探しています。そう考えるようになったのはパラオでガラスを作れるだけの自分が、リサイクルしたものから燃料を産み出しのその燃料を使い、リサイクルした廃瓶を原料にガラス作品を産み出すという仕組みの一部を担う事でリサイクルを知らない人達へ啓蒙する事にもつながり国の在り方を変える一助になる事を経験したことが大きいです。」


ガラスを再生するという行為に着目するという事のひとつとして、こちらでは、好きな空き瓶を持参すると、その瓶からオーダーメイドアイテムを作ることも可能だそうです。例えば、思い入れのある酒瓶をグラスや酒器に。使い道がなくただ置いておくよりも、毎日使うことのできるグラスに変えることで、ドリンクを飲む度に幸せな気持ちになりそうです。


パラオから帰国後、「ガラス工房 ブンタロウ」を立ち上げた壷内さん。ギャラリーには、廃瓶などの「再生ガラス」を使って作られたガラスアイテムが並べられています。
太陽の光が反射するとさらに美しい輝きを放つリングホルダ、一輪挿し、ペーパーウエイト。洗練された雰囲気を醸し出すガラスアイテムは、インテリアとして飾っておくだけでも素敵ですね。

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